朝日そば ふじもり
ふじもり で大切にしていること。
耕すそば屋
ここは標高800メートル以上ある、昔からお蕎麦が食べられていた山里。
ふじもりは朝日村の休耕田を利用して、そばを自家栽培している、畑とつながったお店です。
(ごめんなさい、現在2019年は畑をお休み中です。)
無農薬、無化学肥料で栽培。品種は在来種の常陸秋そば。
大粒で甘みが強いので美味しいのですが、背丈が伸びやすく倒伏しやすいため、天候に大きく左右されます。
毎年、空に向かって神頼みの秋を過ごしております。
無農薬の畑はきれいで気持ちいいです。春のあぜには、ふきのとう、のびる、のかんぞう、つくし、よもぎなど摘草料理も楽しみます。
草刈りは大変難儀ですが、微生物や虫や鳥たちもいっぱいの豊かな土となってゆきます。
それは、森の動物や、山の環境、海の環境につながる命の循環。
持続可能な生活環境を作りながら、そば畑や野菜畑を耕しております。
食材ありき。
人は食べたものでできている。
「食」に携わる仕事をさせいただいておりますので、できる限り良い食材を選んでおります。
醤油は、地元松本の大久保醸造さん、
味醂は角谷文治郎商店さんの三河みりん、
お酢は村山造酢株式会社さんの千鳥酢、
塩は海の精さんの焼き塩、
砂糖は過度に精製していない洗双糖を使用しております。
また、お味噌は手前味噌で、友達と一緒に海の精で仕込んでいます。
使用している野菜類は、同じ朝日村で無農薬野菜を栽培している朝日農醸さんのお野菜。
ダシをとる鰹節は、2年ものの古節を使い、丸のまま仕入れ、それをダシを引く直前に削り、香りが逃げないうちに取っております。
天ぷら油は、平田産業有限会社さんのオーストラリア産の非遺伝子組換え菜種を使用した圧搾菜種油を使用しています。
ふじもりのお料理は、これらみなさんの匠な技のおかげで成り立っております。
ありがとうございます。
地球と共に。
目の前のお皿の上にのっているお料理の素材が、どこから来てどのように用意されたのか、
ちょっと気にかけるだけで、地球の環境は変わってくるのかもしれません。
今はアンテナを立てさえすれば、ホントウのことを知ることのできる時代です。
ホントウのことを知れば知るホド、命の扱い方の問題は大きく、許容できないことも少なからずあります。
ふじもりではなるべく動物や自然を犠牲にしないで手に入れられる範囲の食べ物、
季節の野菜や穀物などをお料理させていただいています。安心な素材はお料理していてもきもちいいのです。
食べることは、その一皿にかかわるすべてのモノとつながること。
「おいしい」=「きもちいい」=「しあわせ」
そんな日々の「食」の循環で、世界はどんどん良くなるはず。そう信じて今日も厨房に立ちます。
「生きとし生けるものが幸せで平和で開放されますように。」
ヴィーガン対応のお料理や精進ダシもご用意させていただいておりますのでお申し付けください。
ふじもりの歴史
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2013
7月16日、朝日村に移転、オープン
現在、家の裏の野菜畑一反と、一町三反のソバ畑を耕す。
生まれ変わった築100年の養蚕のお家は、暮らしていてもとても気持ちいい空間。
薪ストーブで冬を越し、お風呂も薪で焚く。毎日の暮らしを丁寧に楽しみながら、お店を営む日々。 -
2012
真冬の2月、朝日村のお家に出会う。改修に間に合う珍しい物件。広い畑も付いており、ここならなにがあっても生きてゆけると直感。
しももと棟梁との運命の出会いで、木組みと土壁というすべて土に還る天然素材での改装が実現する。
最高に幸運。自分たちもできることは携わる。
壁塗りもたくさんの人たちに手伝ってもらい、時間をかけて贅沢をさせてもらう。お大工さんたちにも心から感謝。始終気持ちの良い有り難い現場であった。 -
2012
突然大家さんにお店を空けてほしいといわれ、すんなり出るコトにする。
4年間営んできた安曇野にお別れ。ありがとう。
急なことでちゃんとお客さんたちに挨拶もできず、突然いなくなってすみませんでした。
物件探しは生き方を問われる貴重な体験。「やはり、また田畑のある暮らしに戻ろう。」 -
2008
安曇野の穂高温泉郷にて、無謀にも5月の連休中にオープン。
いきなり初日から100人超え。修行していたおかげで無事にデビュー出来て感謝。
「わぉ!気がついたらお蕎麦屋さんになってる!」と思えるホド、激流の中を夢中に過ぎゆく。
美麻の田畑も手が回らなくなり、已む無く手放してしまっていた。
たくさんの仲間に支えられて、イベントもしたりして楽しくって感謝でいっぱいの日々。 -
2007
穂高駅の正面、レンタサイクル&カフェ ひつじ屋さんで、定休日のお店をお借りして、週一回のお蕎麦屋さんを始める。
野麦で修行中でしたので休みは無く、そして毎週山から大所帯で出て来るのは大変でしたが、 おそばをたくさんの方々に食べていただき、喜んでいただけるのはとても嬉しく、たくさんのご縁にも恵まれ、「そろそろ自分たちのお店やろうか。」と思いはじめる。
物件を探し始めたら、昔の知人より「空き店舗あるからやってもらいたい。」と言われ、奇跡の展開。 -
2005
東京でマクロビオティックや自然食の厨房に入り料理を学んだ後、生産のある暮らしを求めて大町市の美麻村に移住。
引っ越しが大雪の日で、眠る部屋はマイナス15度。ずっと穀物菜食だったのに猪肉を食べて温まる。
自然農の田畑に恵まれ自給率の高い暮らし。現金収入のためのおそば打ちが楽しくなってきて松本の野麦さんで修行させていただく。